上野発の青森行きの東北本線をゆく①（東北乗り継ぎ旅　プロローグ）

昨年、今の部署への異動があったことで比較的休暇が気楽に取れるようになりました。基本的に私の部署は全員管理職なので、いろんなことがあってもなんとかしてくれるので休暇中も、電話をかけてこられることはありません。ということで、気兼ねなく思いっきり行きたいところに今のうちに行ってみようと先月あたりから休暇のプランをあれこれ考えていました。

ここ10年くらい、毎年正月に100の目標（やりたいことリスト）を作成しているのですが、年末にせいぜい30くらいが出来ていれば御の字です。やりたいことを100個書くと言っても、なかなか骨が折れます。それも毎年正月に、酒を呑みながら書くのでかなり漠然と書いているものもあって「冬の日本海を見る」とか「北に行く」「竜飛岬の吹雪に吹かれる」など演歌のセリフっぽいものばかりです。酒を呑むと、演歌を歌いながら北に行きたくなる習性を持っているようです。

その中でも、数年来ずっと書き続けていたのが「大学の親友に会う」でしたが、これは昨年から今年にかけてミッションコンプリート。次のミッションはそれと同様に数年書き続けていた「青森にいく」でした。津軽海峡冬景色、または竜飛岬で吹雪に吹かれるのをイメージしていましたが、夏といえば「ねぶた」です。四国の人間が抱く勝手なイメージですが、短い東北の夏をハネトが往く夏を惜しむかの如く、踊り狂うという映像が脳内に勝手に浮かびます。（実際はどうか全く知りません）この脳内映像だけで、いますぐに日本酒をがぶ飲みできそうなくらいに旅情が湧きたちます。

そうだ、青森に行こう。

行く先は決まりました。夏休みの日取りも何とか、ねぶたの開催中に取得ができそうです。土壇場で予定変更にならないことを祈りつつ、宿泊先などリサーチします。が、ホテルは信じられない値段です。青森中の宿泊先を探しましたが一泊3万を下るところはありません。在来線を組合すとしても新幹線は相当程度使う予定であり、相応の交通費もかかります。いくら憧れの地とは言え、一泊3万は出せません。ということで、ねぶたはこの旅から消えました。

急いで青森に行く理由がなくなりましたので、まずは初日は横浜-東京あたりで乗り鉄＆観光ということにします。娘が横浜、息子が東京で仕事をしているので訪ねることにします。まずは新幹線で新横浜駅で降り、そこからは在来線で横浜駅まで行きます。そこで娘と合流し、昼食と観光。夜は上野駅付近で宿泊予定なので、上野付近で息子と夕食をかねて呑むというプランです。

ねぶたが目的から外れたましたが、当初から行きたいと思っていたのは幹線の旅、東北本線の旅です。山陽本線、東海道本線は全線乗車しましたので、東北本線の全線乗車です。とはいえ、四国で人生の大半を過ごしている身の上ですので、全く関東以東のことなど分かりません。調べてみると、現在は東京駅から盛岡駅までの路線を東北本線というようです。以前は、青森まで乗り入れをしていたようですが東北新幹線の開通もあり、盛岡から北の路線はいわて銀河鉄道・青い森鉄道の第三セクターに移管をされています。

本来なら在来線の東北本線を、第三セクターも含め乗り継ぐべきですが、8月9日からは新幹線がお盆モードで全席指定となります。お盆の混雑を回避しながらの旅となると2泊3日が現実的で、最大限新幹線を利用、多少の妥協をしながらの旅となります。東北本線＝東北新幹線を基本に在来線を乗り継ぐプランを考えますが、この猛暑なので無理は禁物です。途中で熱中症にでもなれば、旅は即終了です。当初は、早朝に上野駅を出て宇都宮経由で盛岡駅まで乗り継ぐことを考えていましたが、友人が関東のJRのシートは西日本のシートと比べて狭くて背もたれも固いので疲労度が高いとの情報を入れてくれたので再検討となります。

ネットで調べていると、蒸気機関車の時代は坂道の多い山間部の現在の東北本線ではなく、海際を走る常磐線のほうが主要幹線であったという記述を見つけました。上野駅からの在来線の旅となると早朝に出発となりますが、特急なら朝の８時出発で確実に座ることが出来ます。体力の温存のため、仙台までは常磐線の特急「ひたち」で行くことにします。その後は、在来線で盛岡まで乗り継ぐことが出発3日前に決定しました。

そこからは、ネット予約です。JR西日本e5489は以前から利用しています。先日の、芸備線の旅に備えて（間に合いませんでしたが）JR　WESTカードを作成済です。JR　WESTカードで支払いをすると、グリーン車が安く乗れたりします。行きと帰りの新幹線の切符は、JR西日本のサイトで予約を行います。

JR四国の切符も予約できるので、四国の人はJR　WESTカードとセットで利用して欲しいサービスです。

JR東日本の予約はこちらです。JRE銀行・JREポイントの特典が凄いということで、口座開設を今回とは別にしていたので、若干はログイン手続きは軽減されました。しかし、JR西日本との操作性の違い、ポイントサイトとの連携などネット予約は思ったより難航しました。

ネット予約みたいなものにどんどん疎くなるというか、本当に面倒くさくてたまらなくなってきている自分に気がつきます。年を取ったとしても、多少のチャレンジ精神は必要です。あたふたしながらですが、なんとか予約完了。あとは休暇に入るまでに自分の仕事をどれだけこなせるのか、そしてできれば連休明けの仕事の段取りをどこまでできるか、とここ最近にないペースで仕事をしていきます。仕事が終わるのだろうか？という不安や緊張、そして疲労感がある状態で週末・週初を迎えます。何とか、休暇前日の仕事を終えて9時過ぎに帰宅。ごはんを食べて、あらかた服などをリュックサックに詰め込んで眠りにつきます。明日は始発のマリンライナーでの出発です。

仕事の緊張状態と疲労感が残る中、24時過ぎに何とか眠りについたのでした。

次に続きます。