先日の高知の妻の実家からの帰りですが、西の空を見ると真っ赤な夕焼けです。それと、すぐに午後7時前の下りの普通列車、四国色キハがやって来そうです。
夕立が来そうなこともありますが、1週間前に比べるとさらに日が短くなってきているようです。
肉眼でもかなり暗いです。南の空は真っ暗で、稲光とともにゴロゴロ鳴っています。
橋梁より南側の川面は真っ赤に燃えています。なんとかこれを入れたいと思いつつ、角度を探していると警報機が鳴りだします。
しずすずと、四国色キハが橋梁を走って行きます。本州のように広い川では無いし、単線でなんでもない風景だけどこれが四国の鉄道風景、高徳線の風景だなあとしみじみと感じます。
5分くらいして上りの普通がやってきます。青いカラーの1000型気動車ですが、さらに暗くて識別しかねるくらいです。この間、岩手に行ったので銀河鉄道の夜を連想します。
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろと言い
日照りのときは涙を流し
寒さの夏はオロオロ歩き
みんなにでくのぼうと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういう者に
私はなりたい
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一節です。
小学生の時には、なぜオロオロしてデクノボーになりたいのか、わかりませんでした。今この年になって、自分の人生において自分がコントロールできるものなどほぼ無いということに気がつきます。
今より環境も厳しく、冷害や病気で人の命さえ今より簡単に失われる中では、まさにオロオロするしかなく、その中でも岩手に這いつくばって懸命に生きたいという宮沢賢治の思いのようなものがうっすらわかるような気がする今日この頃です。
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