人生100年時代と言いますが、結局人の世は無常です。私どもの身の上など、草場に置く白露、水に宿る月よりなおあやしき身の上です。やりたいときに、やりたいことをと昨年末から特急やくおうじの乗車と、撮影は絶対と固く心に誓っていました。
みどりの窓口には行けなかったので、スマイルえきちゃんで切符を購入していくことにします。明日は、うずしお1号で徳島に行き、徳島駅で撮影でもして時間をつぶして「特急やくおうじ」に少し乗って帰るという段取りです。
朝、5時半に目覚め準備をします。スマイル駅ちゃんで徳島までの乗車券と特急券を買って、うずしお1号に乗り込みます。正月の最終日ということもあって、ずいぶん混んでいるだろうと思いましたが自由席は3人でした。
真暗で外も見えませんが、引田を越えたあたりから東のほうが白み始めます。山の向こうからの太陽の光を見ながらなぜか、アンパンマンのエンディング曲がふと頭の中をよぎります。「もし、自信を無くして挫けそうになったら、良いことだけ良いことだけ思い出せ」とメロディーを思い浮かべながら、なぜか泣きそうになりました。自信を無くしているつもりはありませんが、連日の悪夢と言いメンタルが無意識のうちに蝕まれているのかもしれません。車窓をみながらこういう、非日常的な気持ちになれるのも列車旅の良いところではあります。まさにセンチメンタル・ジャーニーです。
なんだかんだしているうちに列車は徳島に到着です。
暗くてよく見てなかったけど、2600系でした。来る途中、列車内でスースーという音がしていたので、どこかでおじさんがイビキでもかいているのかと思っていたけど、空気バネの音だったのでしょう。この2600系は土讃線に投入予定でしたが、過酷な土讃線ではコンプレッサーが空気バネの空気が賄いきれず量産に至らなかったとのことです。
そういうことを知ると、この2600系も悲運の列車のような気がして愛着が湧いてきます。ありがとう2600系。
2600系に別れを告げ、時間があるのでいったん改札をでます。
その②に続く。
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