木次線と言えば、青いディーゼル機関車の「おろち号」でしたが、車両の老朽化により廃止となりました。今は一部の路線に「あめつち」が乗り入れしているようです。おろちループ、スイッチバック、延命水、これが当方が持っている木次線のイメージです。スイッチバックはBSの番組で見た記憶があります。
のんびり車窓を眺めていると、なにやらツアーと思われる老若男女の一行が大量に雪崩れ込んできます。島根県の観光資源であるおろちループ、三段スイッチバックを堪能してもらいながら木次線の乗客を増加させるようにバスツアーも盛んなようです。備後落合でもバスが横づけされており、出雲横田で云々との会話が聞こえました。
落ち着きのない白いシャツのおじさん、新見からご一緒しているシルバーファミリーのおじさんとせわしない2人が車内をウロウロするだけでも、まあまあストレスフルなのに映えを求める女性、なんでも見たまま口にする年配女性となかなかカオスな状況です。
マダムが「もう新緑がキレイね、すごいすごい」と見たままを大声で横で叫びます。橋が赤ければ「まあ、赤いわねえ」みたいな調子がしばらく続きます。うーん、なにかそわそわして風景がちっとも入ってきません。
次の目玉は三段スイッチバックです。運転士さんが運転席を移動するのに、白シャツのおじさん、シルバーおじさん、高級一眼グループ、そしてツーリストの一行がぞろぞろとついて行きます。備後落合駅の前の駅から乗り込んできた鉄道ボーイ(小学校低学年くらいか)が芸備線からずっと前面展望を独占していますので、映え女性が「子供が張り付いていて、イマイチ」と文句を言っています。混迷度がさらに深まります。
JR西日本の最高地点から列車は下り、延命水で有名な出雲坂根駅に入線しまた方向を変えて坂を下ります。この駅では鉄道ボーイのお母さんが待ち構えており、高級一眼コンビも降りて行きます。相変わらずマダムは見たことをそのまま口から発しています。自分より年下と思われ売店の女性が発車する列車に手を振って言るのを見つつ「おばちゃんが手を振ってる」と。
当方もまあまあ落ち着きのない人間ではありますが、今日は自分より落ち着きのない年長者をたくさん見た気がします。

どの駅でマダムたちが降りたのかもよく覚えていませんが、とにかく想像を絶する山山山です。四国の山など可愛いと思えます。

まだまだ、日本海側まで遥かなる距離です。白いシャツのおじさんが外に出たので、まあまあ飽きてきたので気分転換でホームに降ります。新見からご一緒してきた女性がここで降りたような気がします。帰省だとしても、かなりの難易度だとつくづく思います。ご苦労様でした。

このあたりは神様とゆかりのある駅が多いようです。出雲横田駅は木次線で路線の中でもトップクラスの乗車数があるとのことです。駅舎も立派です。その後、亀嵩駅を通過するときにシルバーファミリーおじさんと白いシャツのおじあさんが熱心に駅舎を撮影しています。「ああ、呑み鉄本線日本旅で、六角さんがそばを食べてたとこか」と思いつつ、オジサンたちをオジサンの当方が眺めます。この付近が松本清張の小説「砂の器」のロケ地となったようで、この駅舎も小説のモデルになっているようです。松本清張、小説もドラマもあんまり見たことないなあ。これを機会に一度読んでみよう。

そこからも山山山を列車は進みます。こうも山が続くかねえ、と思っていると木次駅に到着しました。ここで、一定の時間停車しますので、外に出てみます。

宍道が近くなったという期待感が感じられます。

あめつちも来るようです。

普通の駅名標もあります。

駅の外観はこんな感じです。
ハートフルな列車と列車交換をしました。

日は高いが、そろそろ今日の終わりを予感します。
宍道まではあと20キロ余り。ラストスパートです。
次に続く
